家族以外(友人など)と一緒にコンビニを開業する時の注意点

 

 

 

コンビニは夫婦で加盟するものというイメージが強いのですが、最近になって夫婦以外のパートナーとコンビニの開業を目差す方からの問い合わせが増えています。
そこで、夫婦以外のパートナーとの開業について考えてみたいと思います。

 

共同経営といっても様々な形態が考えられますが、最初に知っておいていただきたいのは個人事業を前提とした場合、「完璧に平等な関係を求めるのは非常に困難だ」ということです。
夫婦や親兄弟ではない赤の他人同士が、まったく平等な関係を保ちながら(報酬も負担も平等に)事業を興すのはほとんど不可能です。
そのもっとも単純な理由は「家計(サイフ)が別々だから」です。

夫婦や親兄弟と経営しやすい理由

 

夫婦や、同一生計の家族と共に開業する場合であれば、どのような節税をしても(しなくても)最後に残ったお金が入ってくる場所は同じです。

ですからたとえ夫婦で6:4で分けようと、2:8で分けようと、その収入に応じた税金を引かれて、結局はその夫婦の共有の財産となります。

 

また「夫婦が婚姻期間中に築いた共同財産」ですから、法的にも全く平等な収入といえるわけです。(万が一の離婚の際も、財産分与の対象となります)

 

親子であれば相続の対象なのですから、親の収入もいずれは子のものになるとも言えるわけです。ですから、夫婦や親兄弟では「実質的には平等」な経営が実現しやすいわけです。

 

パートナーが事実婚・内縁の妻の場合は?
パートナーが内縁の妻の場合ですが、所得税法では、配偶者とは民法上の配偶者の事を言い、内縁の妻は含まない、としています。

ただし、健康保険等では事実上妻であれば控除の対象になるなど、各制度のもととなる法律によって解釈・運用が異なるため、対応が複雑になります。

『対等な個人事業主』にはなれない

 

個人事業であれば、開業届に記載できる事業主は1名のみです。

法人と違って、2名で1つの事業主となることはできません。

 

仮に、2人とも個人事業主として開業届を提出し、1人からもう1人に対して給与ではなく報酬(外注費)としてオーナー収入の半分を渡すとしても、次のような問題が残ります。

 

本部や銀行、保健所での免許取得などの様々な場面で、だれが契約を結ぶのか?

借入などには連帯保証人となって平等な契約をすることもできますが、新店を建てるために追加で融資を受けるかどうか? 

事業撤退の判断はどうするか?

最終的な経営判断をできるのはどちらになるのでしょうか?

 

また事業主となれば、従業員の源泉徴収を行い、年末調整を行い、自らは確定申告を行うといった、事業主だけにかかる負担も多く存在します。

また事業主は社会保険にも加入できず、(特別加入を除けば)労災の対象にもなりません。
これらの作業、費用、リスクをパートナーと平等に分担するにはどうすればよいでしょうか?

 

経営で生じた利益の分配も非常に困難です。単純に半分にするわけにはいきません。
というのも従業員は給与所得控除という制度で、収入から徴収する税金が抑えられています。

事業主には青色申告を行う場合の控除など、また違う制度が適用されており、支払う税金や社会保険料などを考慮すると、利益をいくらずつで分配すると本当に平等になるのか…、これを計算するのは至難の業です。

 

個人事業では、このような理由から、対等なパートナー関係を結ぶことは難しいのです。

法人での開業はコンビニの開業に向いていない

 

開業当初から法人を設立してしまえば、対等なパートナー関係は実現しやすくなります。
合同会社や企業組合などを立てれば、仮に出資額が不平等であっても経営権を平等にすることさえできます。

お互いの労働時間やその内容についてまったく争いがなければの話ですが、金銭的な面では対等なパートナー関係は実現できるかもしれません。

 

ただしコンビニを法人で開業する場合、気をつけなければならないことがあります。

 

あくまでFC本部との契約ですから、条件の設定などは異なる場合がありますが、法人としてコンビニに加盟しようとすると、一般的に個人で開業をする場合よりも多額の資金が必要になります。

コンビニ本部にしてみれば、相手が法人であるということは倒産リスクなども抱えることになりますし、個人での開業時とは異なり、開業時の商品代金の貸し付けを行わない場合もあるなど、多くの面で違いが生じます。

 

店舗設備等も、まずは自分で購入する必要がありますから(個人であれば自己資金350万円程で不足分は本部が貸し付けてくれていた)開業資金が、併せて1000~2000万円ほど必要になり、開業のハードルが高くなることが予想できます。

 

また、個人事業から法人成りをする場合のメリットも失いますから、数百万円は損をする可能性がありますし、会社の維持費用もかかり、税理士費用も高価になり……と、様々な金銭的なデメリットを受け入れる覚悟が必要です。

 

はっきり言って、一般的には法人での開業はお勧めはできません。

どちらかが事業主となって、まずは経営を軌道に乗せるために協力を

 

無理に対等な関係を求めなければ、他人と協力してコンビニを経営することはもちろん可能です。

自分の収入よりも多くの給料を相手に払うこともできます。

 

また例えば、ゆくゆくは法人成りをしたり、パートナーの方も独立開業するなど、対等な立場にすることを約束し、まずはコンビニを開業することも可能です。


ただし、特に他人とパートナーとなって事業を行う時には、次のようなことはしっかりと話し合い、できれば書面に残しておくことをお勧めします。

 ■どちらが事業主となるのか?
 ■たがいに対して、どのような責任を負うのか?
 ■経営理念・経営方針など
 ■万が一、経営理念・経営方針に食い違いが生じてしまい、修復不能な場合はどうするか?
 ■うまくいった場合、利益の分配方法はどうするか?
 ■うまくいった場合、どうやって引退をするか?(譲渡、廃業、解散など)
 ■うまくいかなかった場合、どうやって引退するか?(事業撤退の期限や基準)

 

様々な面について話し合い、お互いのことを本当にビジネスパートナーとして信用できるまで、理解し合うことが大切です。

また、このような重要なことは話し合う度にぜひ書面に起こして、お互いに約束としておくべきです。(株式会社でいう取締役会の議事録のようなものと思えばよいでしょう。)


将来のトラブルの芽は、早く摘んでおくにこしたことはありません。
そのうえで、力を合わせて開業をし、お互いの思いに沿った経営を行っていくことが大切なのではないかと思います。
また、様々な場面で日本コンビニオーナーズ会計の各種サポートがお役にたてると思います。

困っていることなどがあれば、ぜひ、弊社までご相談ください。

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